2016年5月の貴重書展示
新茶の季節
~日本一のお茶どころ静岡~
2013年、静岡の茶草場農法が世界農業遺産に認定され、静岡の茶業が世界に認められましたが、静岡の茶業は昔から有名だったわけではありませんでした。
静岡における茶業の起源は、鎌倉時代の高僧、聖一国師が、静岡市の足久保にお茶の種を蒔いたことだと言われています。これが現在の本山茶の起源です。本山茶は一時衰退しますが、初代竹茗堂の山形屋庄八が復興させ、江戸時代後期には、駿河は宇治・信楽と並ぶ煎茶の産地と言われるまでになりました。
明治初期は、世界的な茶の需要もあり、茶は生糸と並ぶ日本の主要輸出品目となりました。清水港は当時、茶の輸出量では日本一でした。現在の静岡鉄道も、静岡から清水にお茶を運ぶ路線がもとになっています。
茶の一大優良品種である「やぶきた」は静岡市出身の杉山彦三郎が生みだしました。現在でもやぶきたに勝る品種はなく「日本の茶業の繁栄はやぶきたのおかげ」とまで言われています。やぶきたの原樹や杉山彦三郎の像は当館の近くで見ることができます。
今回の展示では、これら茶業に関する貴重書を紹介します。
展示期間・場所
期間 5月17日(火)~6月13日(月)
場所 静岡県立中央図書館 閲覧室 貴重書展示コーナー
(期間中、資料を入れ替えて展示します)
展示資料一覧
画像をクリックすると、当館デジタルライブラリーの該当資料もしくは拡大画像が表示されます。
イベント一覧に戻る