2016年3月-5月の貴重書展示
大井川
K915-108-054-005 『大井川かち渡』
大井川は、静岡県を代表する一級河川で総延長は168kmになります。江戸時代においては、幕府が架橋や渡船を一切禁じたために、人足を利用した「川越」が行われました。これにより、大井川は旅行者にとって大きな障害となり、増水の場合は何日も足止めされたため、「箱根八里は馬でも越すが越すに越されぬ大井川」と詠われるようになりました。
幕府が、架橋や渡船を禁じたのは、大井川を外堀として江戸を守る防衛上の理由が主だとされていましたが、近年の研究では、①昔の大井川は水量が多く流れも急だったため、架橋には向かなかった、②川越による川会所や宿場町の莫大な利益を守るため、とも言われています。
ちなみに、最も安い川越賃の相場は現在の貨幣価値に換算すると約1500円で、人足の数や、水深によって何倍にもなりました。
展示期間・場所
期間 3月8日(火)~5月15日(月)
場所 静岡県立中央図書館 閲覧室 貴重書展示コーナー
(期間中、資料を入れ替えて展示します)
展示資料一覧
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