2013年11月の貴重書展示
古き良きしずおかの風景
明治期の臨済寺(『名勝写真帖』より)
明治期の静岡における写真の普及は、他の地方と比べて比較的早かったようです。横浜や下田に出入りする商人や、駿遠に移住した徳川家臣団などが、写真の知識や技術を静岡の人々に広めたのではないかと言われています。
静岡で最初の写真館を開いたのは、旧幕臣の徳田孝吉です。彼は明治9(1876)年、七間町に徳田写真館を開き、大変な賑わいをみせました。彼は、徳川慶喜にも写真技術を教え、毎日のように二人で撮影に出かけていたようです。
今回、展示されている『名勝写真帖』は、明治30年前後の静岡を写した貴重な資料です。静岡県内の写真93枚と、外国人の日本土産として販売された全国の名勝写真、いわゆる"横浜写真"43枚がセットになっています。地方の風景がこれだけまとめられたものは全国でも珍しいとのことです。
今回の展示では、それら昔の静岡の写真・紀行等を紹介します。
展示資料一覧
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展示期間・場所
期間 11月1日(金)~28日(木)
場所 静岡県立中央図書館 閲覧室 貴重書展示コーナー