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2025(令和7)年3月のWeb版貴重書展示「静岡県立葵文庫」

静岡県立葵文庫記念写真帖
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『静岡県立葵文庫記念写真帖』

令和7(2025)年は、静岡県立中央図書館にとって、創立から100年という大きな節目の年に当たります。
開館は大正14(1925)年4月1日。蔵書数は約2万2千冊、職員16名でのスタートでした。図書館の設立に際しては、徳川家の記念事業として渋沢栄一氏等の寄付を受けたほか、江戸幕府旧蔵書や初代県知事関口隆吉収集資料も所蔵することになりました。当時は館名を「静岡県立葵文庫」といい、県庁の隣(現在の静岡市歴史博物館の所在地)に建てられました。
戦時中は、講堂等が空襲の被害に遭ったものの、当時の加藤忠雄文庫長の懸命な消火活動により、その他の建物や蔵書は焼失を免れました。また、貴重書については、近隣の村などに疎開をさせることで空襲から守り抜きました。
その後、昭和45(1940)年に、静岡県文化センター基本計画に基づき、館名を「静岡県立中央図書館」と変更し、現在の地に移転開館しました。旧葵文庫があった場所には「葵文庫由来碑」が建てられ、当時の様子が伝えられています。

展示期間・場所

期間 3月1日(土曜日)~4月29日(火曜日)
場所 静岡県立中央図書館 閲覧室に入ってすぐの貴重書展示コーナー

展示資料一覧

画像をクリックすると、当館デジタルライブラリーの該当資料もしくは拡大画像が表示されます。

書名等 画像 略説

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『静岡県立葵文庫概要』

静岡県立葵文庫概要

開館当初の「静岡県立葵文庫(当館開館時の名称)」の概要です。
冒頭の沿革には徳川家の記念事業として渋沢栄一氏等の寄附を受けたことが書かれています。そのほか、建物の見取り図や開館時の予算、規則などが載っています。

デジタルライブラリーへのリンク 静岡県立葵文庫概要 (左の画像は7コマ目)

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『静岡県立葵文庫新築落成記念絵葉書』

静岡県立葵文庫新築落成記念絵葉書

当館の開館記念に発行した絵葉書です。
絵葉書は2枚あり、1枚目には閲覧室と講堂の写真、2枚目には鉄筋コンクリート2階建ての建物である葵文庫の前景および側面の写真が掲載されています。

デジタルライブラリーへのリンク 静岡県立葵文庫新築落成記念絵葉書

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『静岡県立葵文庫記念写真帖』

静岡県立葵文庫記念写真帖

静岡県立葵文庫(当館開館時の名称)開館当初からの様子を綴った写真帖です。
葵文庫は徳川家の記念事業として渋沢栄一氏等の寄付を得て、大正14年4月1日に県庁のお堀端、現在の静岡市歴史博物館の場所で開館しました。
写真帖には、建物の外観や館内の様子、当時の人々が施設を利用をする様子が残されています。郷土資料展覧会の模様と思われる写真も含まれており、講堂の机の上に実物資料を陳列している様子が写っています。
また、戦後、館が科学の復興を願って設置を希望したことにより、昭和21年に清水真一氏(島田市名誉市民)から寄贈された天体望遠鏡を使って観測する姿も残っており、戦後もこの写真帖に写真が追加されていたことが窺えます。

デジタルライブラリーへのリンク 静岡県立葵文庫記念写真帖(左の画像は7コマ目)

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『芳名録』

芳名録

芳名録

静岡県立葵文庫の大正14年(1925)から昭和14(1939)年までの来訪者芳名録です。
葵文庫の開館日は大正14年4月1日ですが、芳名録は3月から始まっています。これは葵文庫の開館式が3月28日に行われたためだと考えられます。
来訪者のうち、文化人、官僚などの著名人に署名していただいたようで、富士市に「古谿荘」(こけいそう)を建てた宮内大臣田中光顕(たなかみつあき)や、文芸春秋社の創業者の菊池寛(きくちかん)など、様々な著名人が葵文庫を訪れていたことが分かります。
また、所属や名前だけでなく、絵や句が書かれているページもあり、葵文庫を訪れた記念として書かれた、往時が偲ばれる資料です。

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