2024(令和6)年9月のWeb版貴重書展示「安政の東海地震」
S222/8
『静岡市史編さん資料 70 万留帳(よろずとめちょう) [30]』
幕末の安政年間(1854~1860)、日本の広範囲で大地震が発生しました。このうち、嘉永7(安政元、1854)年11月4日の東海地震と翌5日の南海地震は、南海トラフ沿いのプレート境界を震源域とする南海トラフ地震とされています。
『静岡県史』によると、安政の東海地震の被害が最も大きかったのは、沼津から天竜川河口にかけての静岡県沿岸一帯だったそうです。地震の揺れによる家屋の倒壊のほか、火災、津波、山崩れ、土石流、液状化などの複合災害も発生しました。
安政の東海・南海地震の後、南海トラフでは、昭和19年に東南海地震が、昭和21年に南海地震が発生しましたが、プレート境界面の破壊が及ばなかった駿河湾から御前崎沖が地震の空白域とされ、そこを震源とする東海地震への対策がとられることになりました。
しかし現在では、昭和の東南海・南海地震からも80年近く経過していることもあり、東海地震単独ではなく、南海トラフ全体を領域とする巨大地震への防災対策が進められています。
展示期間・場所
期間 8月31日(土曜日)~9月29日(日曜日)
場所 静岡県立中央図書館 閲覧室に入ってすぐの貴重書展示コーナー
展示資料一覧
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