図書館周辺のPHOTOギャラリー〔2010~2011年 冬編〕
静岡県立中央図書館周辺は木々の緑に囲まれた憩いの空間です。
四季折々の美しい表情をご紹介します。
第7回/ 冬編
※ 写真はクリックすると拡大表示されます。
花の説明
1ツワブキ
キク科ツワブキ属。福島県以西の本州、四国、九州に分布。草丈30~50㎝前後、花の大きさ4~6㎝。花期11~12月。自生地の海岸のように、日照が強く、乾燥した場所だけでなく、湿り気の多い半日蔭地でもよく生育するため、グランドカバーとして庭園などに植えられることも多い。艶やかな葉と、ちょっと変わった姿で、西洋でも人気がある。フキに似ているが、分類的には縁の遠い別属の植物。常緑の艶やかな葉は、堅くて食用にはならないが、葉柄を甘辛く煮てキャラブキのフキの代用にすることもある。
2 ヒイラギ
モクセイ科モクセイ属。東北南部から沖縄に分布。木の高さ5~8m。花の大きさ0.5㎝前後。花期は10~11月。葉のトゲで目をつくので鬼が嫌うといい、一方で神の宿り木として神社にも植えられている。白い清楚な花は地味だがよい香りがする。
3 サザンカ
ツバキ科ツバキ属。本州南部から沖縄に分布。高さ2~5m。花期は11~12月。室町時代から栽培されている。茶花は漢名でツバキのことで、山に生えている茶花というわけで山茶花となった。サザンカの名は江戸時代以降に山茶花に音をあてた読み方。中国から輸入されたり、江戸中期にツバキの品種改良のブームがあったりして、ツバキ、サザンカ類の品種は1500種を超える。
4 ヤブコウジ
ヤブコウジ科ヤブコウジ属。北海道の一部、本州、四国、九州の野山の林の中や森のヘリに自生する常緑低木。奈良時代の『風土記』や『万葉集』に掲載され、古名は"夜麻多知婆奈"(やまたちばな)。江戸時代の『草木図説』に"やぶかうじ"の名前がある。10月~11月に実が赤くなる。
5 センリョウ
センリョウ科センリョウ属。本州中部以南に分布。木本の大きさ30~100㎝前後。マンリョウとともにお正月飾りには欠かせない花だが、分類的にはヤブコウジ類とは関係ないセンリョウ科で、ヒトリシズカやフタリシズカの仲間。ヤブコウジ類の実が垂れ下がってつくのに対し、センリョウは対生した葉の上に実が上向きにまとまってつく。
6 マンリョウ
ヤブコウジ科ヤブコウジ属。東北中部から九州に分布する常緑小低木。花期は6~7月で、実は12月頃色付く。センリョウとは全然関係ない種類だが、近縁のカラタチバナが中国名で百両金と呼ばれたため、カラタチバナよりも実が多くて、枝が長く、見栄えの良い本種が万両と呼ばれるようになった。正月に赤いきれいな実をつけるので、センリョウと共に正月飾りの鉢植えとして利用されている。日蔭にも強く、赤くかわいらしい実は長期間楽しめるため、庭木としても利用されている。
7 ヤツデ
ウコギ科ヤツデ属。樹高2~4m前後の常緑低木。関東以南から沖縄に分布。海岸近くの林の日陰に自生する。大きな団扇のような葉が分裂しているため、八手という名になった。
日陰に強く、常緑で日蔭の庭には欠かせない和製観葉植物の元祖。
8 ユリオプスデイジー
キク科ユリオプス属。南アフリカ原産の半耐寒性常緑低木。草丈50~80㎝。花の大きさ3~5㎝。葉は羽状に深く裂け、軟毛に覆われる。花茎の先端に3~5㎝の頭花が咲く。中央には管状花、その周りを舌状花が囲むようにつき、花色はどちらも明るい黄色。
9 アロエ
ユリ科アロエ属。アフリカ原産。60~100㎝前後の草本。花期は12月~3月。常緑の丈夫な多肉植物で、「医者いらず」という別名もあり、民間薬として利用されてきた。最も普通に見られるキダチアロエは、茎が木質になって立ち上がり大型となる。霜で葉が凍らない暖地では越冬し、冬に花が咲く。
引用した資料
- 1・2・3・5・6・7・9 誕生日の花制作委員会/著「誕生日の花・冬編(12~2月)」
グラスウインド2004年 (当館請求記号627/タン) - 4 高橋勝雄/写真・解説「野草の名前秋冬 山渓名前図鑑」 山と渓谷社 2003年
(当館請求記号470.38/タカ) - 8 浜田豊/監修「ひと目でわかる花の名前事典 色・形・大きさで花の名前がすぐわかる」大泉書店 2005年 (当館請求記号627.03/ハマ)