図書館周辺のPHOTOギャラリー〔2010年中秋編〕
静岡県立中央図書館周辺の木々は今、色とりどりの実をつけています。
四季折々の美しい表情をお楽しみください。
第5回/中秋編
※ 写真はクリックすると拡大表示されます。
花の説明
1 ナンキンハゼ
トウダイグサ科シラキ属。中国原産。落葉高木で街路樹や公園樹として栽培されている。樹高10~15m。実はやや平たい球形で、直径10~15mm、熟すと裂けて白い蝋質に包まれたタネが現われ、実が落ちた後でも枝についたまま残っている。
2 ウメモドキ
モチノキ科モチノキ属。本州、四国、九州に分布。落葉低木、雌雄異株。葉は互生でウメの葉に似た楕円形。実は球形で直径5mm。緑色から熟すと赤くなる。落葉後も付いている冬の実は特に美しい。湿地やため池およびその周辺の林内・林縁に多い。
3 カキ
カキノキ科カキノキ属。本州、四国、九州に分布。花期は5月~6月で、10~11月に果実が熟す。甘柿と渋柿があり、種類が多い。熟しきった柿は種がゼリー状の物質で包まれている。
これはカラスなどの大型の鳥につつかれたり、野生動物に食べられたりしても、種が傷つかないよう守るため。また、果肉には種の発芽を抑制する物質が含まれる。それを甘くし、動物に食べてもらうことで、種は外界に出ることができ、さらに遠くまで運ばれる。
4 トキワサンザシ(ピラカンサ)
バラ科トキワサンザシ属。西アジア原産。園芸種として庭木や公園などに植えられているが、まれに野生化した木が野外にある。赤く熟しても、鳥が好んで食べることは少なく、他に食べるものがなくなった1~2月に食べ始められることが多い。黄色い実をつけるタチバナモドキも同じピラカンサの仲間。
5 チャノキ
ツバキ科ツバキ属。中国原産。暖地の丘陵地帯で広く栽培される常緑低木。茶の生産のために各地で栽培される。高さ1~2m、野生化したものは高さ4~5mになる。花期は10~11月。白色の5弁の花を下向きに開く。花には芳香がある。
6 クロガネモチ
モチノキ科モチノキ属。本州(関東、福井県以西)、四国、九州、沖縄に分布。高さ10~20mの常緑高木。雌雄異株。山野の常緑樹林内に生えている。樹皮から鳥もちを作る。
7 クリ
ブナ科クリ属。北海道南部、本州、四国、九州に分布。落葉高木。高さ17m、径1mほど。雌雄同株。花期は6~7月、果実は9~10月頃、長さ1㎝の針がついたイガができ、成熟するとそれが4つに裂けて中から3個の堅果が脱落する。クリの実の主成分は澱粉で、古くから穀物の不足を補う主要な食糧とされてきた。縄文時代の遺跡からも、野生種を改良した栽培種のクリが発見されている。秋の味覚の代表で、栗ご飯、栗羊羹、甘露煮、甘納豆、栗きんとんなど用途は広い。
8 シャリンバイ
バラ科シャリンバイ属。本州、四国、九州、沖縄に分布する落葉低木。高さ1~4m。花期は4~6月。果実は10月頃、黒紫色に熟す。暖地の海岸に自生する。公園、庭、街路、生垣、路側帯などでよく見られる。
9 イヌザンショウ
ミカン科サンショウ属。本州、四国、九州に分布。サンショウに似ているが、香りが悪く食用にならないのでこの名がある。植物名ではイヌは役に立たない代名詞として使う。低山の日当たりのよい場所に生え、高さ3mほどになる落葉低木。枝に出る刺が互生するのが特徴。花は8月頃に咲き、黄緑色で大変小さい。果実は赤く熟し、多数が集まって枝の先端につく。裂開すると黒い種子がでる。
引用した資料
- 1・2・6 須賀瑛文/著「木の実のガイド」トンボ出版2006年(当館請求記号657.85/スカ)
- 4 叶内拓哉/写真・文「野鳥と木の実ハンドブック」文一総合出版2006年
(当館請求記号657.85/カノ) - 5 濱野周泰/監修「葉っぱでおぼえる樹木 原寸図鑑」柏書房2005年
(当館請求記号653.2/ハマ) - 3・7・8 石井桃子/著「都会の木の実草の実図鑑」八坂書房2006
(当館請求記号657.85/イシ) - 9 永田芳男/著「樹木 秋冬編 新装版山渓フィールドブックス」山と渓谷社2006