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名著・貴重書/洋書と明治初期の翻訳書
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(5)辞書類 2

AF-96
Dictionnaire Chinois, Francais et Latin, Paris, 1813.(中国語・フランス語・ラテン語対 訳辞書)
 ナポレオン一世の命により編纂された。原著者はジェモ−ナ(de Glemona 1648−1704)。長年中国で布教活動を続けたフランス人神父で、1694年最初の中国語・ラテン語辞書を完成、1701年第二の辞書(手稿本)<Dictionnaire Chinois−Latin、Manuscript du P、Basile>を完成させた。
 編者はド・ギ−ニ( de Guigues 1759-1845)。広東に領事として長年滞在した外交官。かれはナポレオン一世から中国語辞書の編纂を命じられ、ジェモ−ナの手稿本をもとに漢字の部首による画引きなど様々な工夫・改訂を加え、1813年パリの帝国印刷所から出版した。
 総皮革製の大型本で、中央にはブルボン王家を象徴する鷲の紋章が入っている。日本では、この補遺版( AF−108 Supplement au Dictionnaire Chinois−Latin、Paris 1819年)とセットで、当館以外は、わずかに東洋文庫に所蔵されているという稀覯書。なお、補遺版の編者クラプロ−ト(Heinrich Julius Klaproth 1783-1835)はドイツの東洋学者で、林子平「三国通覧図説」(天明6年、1786)の一部を仏語訳するなど、日本語研究にも優れた実績を残している。

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<参考文献>
    平野日出雄「ナポレオン大帝勅版 『漢仏羅辞書』の出版をめぐる人々の物語り」(SZ01-3.「葵」18号)

 
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