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図書館員の棚から3冊(第79回)(2017/02/10)


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図書館員の棚から3冊(第79回)(2017/02/10)

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図書館員の本棚拝見!
このコーナーでは、あなたの町の図書館員が本や雑誌、漫画を御紹介します。
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■第79回目は 静岡市立中央図書館 利國 陽二郎 さん です。■

1 『ズッコケ中年三人組』(那須正幹/著 ポプラ社 200512月)
書架整理をしていたらズッコケ三人組の本を見つけました。「おもしろく、小学生の頃によく読んでいたな」と懐かしい気持ちを覚えたのでこの本のシリーズを選んでみました。
ハチベエ、ハカセ、モーちゃんの三人組が中年になってからの物語であり、三人組を中心に回ります。小学生の頃に姿を消したはずの怪盗Xが復活し三人組に再び挑戦状を送りますが、三人組が周囲と協力しながら解決していく話です。作中にも作者の三人組への愛情がよく表されています。
今でも小学生のシリーズは子供たちに大人気で、中年からのシリーズは大人の方もよく借りられ、大人も子供も楽しめる1冊です。


2 『星空のシロ』(文/井上夕香 絵/葉祥明  国土社 1998年7月)
この絵本は皆さん一度は読まれたと思いますが、この機会にもう一度読み直されてみてはいかがでしょうか。私の心にずっと残っている絵本です。
捨て犬であったシロは動物管理事務所から病院の実験施設へと連れてこられました。そして、脊椎の中枢神経を切る実験を受けさせられます。しかし、手当も受けることが出来ないまま弱っていきます。そんな時、さやかさんに出会います。さやかさんはある日こっそりシロを連れ出し、獣医さんに診てもらいます。1歳になったばかりの犬であることがわかり、治療が始まり鳴くこと、走ること、いたずら…と元気になっていきます。これから楽しいことが待っているはずだったのに、クリスマスの夜に事故で星になってしまいます。
短い文の中に、色々と考えさせられることがたくさんある絵本です。


3 『だれも知らない小さな国-コロボックル物語1』
  (作/佐藤さとる 絵/村上勉 講談社青い鳥文庫 198011月)
この本はコロボックル物語全5作の1作目であり、私が小学生の頃に何度も読み直した1冊です。
この物語はすべてが「ぼく」視線で語られ、1人称で進みます。
小学校三年生だった「ぼく」が小山と三角平地に迷い込んだところから始まります。そこは小法師様と呼ばれる小さな人が住むという伝承がある不思議な場所でした。小山で出会った小さな人のことが忘れられなかった「ぼく」は大人になってから再びそこへ足を踏み入れ、小さな人たちを守っていく話です。長年読み継がれている本であり、お子さんがいる人におすすめの1冊です。


          次回は 河津町立文化の家図書館 久保田 真琴 さん です。


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