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現在位置:HOMEの中のメールマガジンから図書館員の棚から3冊(第71回)(2016/10/14)

図書館員の棚から3冊(第71回)(2016/10/14)

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図書館員の本棚拝見!
このコーナーでは、あなたの町の図書館員が本や雑誌、漫画を御紹介します。
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■第71回目は 浜松市立北図書館の皆さん です。■

 前回のメルマガで、次回は浜松市立北図書館の水島猛さんとお知らせしましたが、浜松市立北図書館の皆さんに一冊ずつおすすめ本の紹介をしていただきました。
 
1 『ジョジョの奇妙な冒険 1~117巻(現在も執筆中)』 
  (荒木飛呂彦/著 集英社 1987年~)
 10年くらい前には「ジョジョって知ってる?」と聞けば「あのキモイ絵の漫画でしょ」と返ってきていましたが、今や「ジョジョ」と聞けば、漫画を読まない私の両親でさえも「ルーブルに展示された漫画だよね」と返ってくるほどの知名度と市民権をいつの間にか獲得していました。作者の荒木飛呂彦氏も「年を取らない漫画家」としてその年齢の割に若すぎる肌と甘いフェイスが、女性たちの羨望の眼差しを集めています。また、「ジョジョ立ち」という、作中の独特なポージングもマスコミに取り上げられ、そういうミーハーな話題ばかりが先行してしまって、肝心の漫画を読んだことがないのに「知ったような気分」になっている方を量産してしまいました。そんな中、肝心の作者は世の中の風潮に流されることなく、「ジョジョはライフワーク」という発言の基、着実に画力・構成力・ストーリーに磨きをかけています。「ジョジョの奇妙な冒険」は、イギリスを舞台に「ジョナサン・ジョースター」と「ディオ・ブランドー」という2人の男の出会いから物語が始まります(第1部)。その後は「ジョースターの子ども、孫」といった「ジョースター家の血統」と「ディオ」との因縁の話へと展開していきます(第2部、3部…と続く)。現在第8部を執筆中で、コミックスは累計117巻(201610月現在)に及び、作者の成長とともに話の内容も重厚さを増していきます。
 その膨大な話の中からおすすめしたいエピソードがあります。「ジョジョの奇妙な冒険 第7部スティール・ボール・ラン(以下、SBR)」より、「男の世界へ」です(コミックスは「SBR8巻」)。SBRは、アメリカを馬に乗って横断するレースの話ですが、その道中、主人公たちは「リンゴォ・ロードアゲイン」という不思議な男に戦いを申し込まれます。リンゴォは独自の「男の美学」を掲げており、それは「卑劣さのない公正な勝負は、己を成長させる」というものです。特に印象的な台詞が、「『社会的な価値観』がある。そして『男の価値』がある。昔は一致していたがその「2つ」は現代では必ずしも一致はしてない。「男」と「社会」はかなりズレた価値観になっている…。だが「真の勝利への道」には『男の価値』が必要だ…」と。1人の男として、この台詞は痛烈に刺さりました。「男らしさという考えは古い(というより、言い訳の引き合いに使われることの方が多い)」という現代において時代錯誤なのかもしれませんが、「男の価値」は失ってはいけないと思います。こうした作者の美意識や哲学、予測不能なストーリー、絵画のような美しい絵で描かれる漫画は、人類史上、唯一無二の作品になっている気がします。読書の秋、じっくり1巻から読んでみませんか。

                           (浜松市立北図書館 水島 猛)    
 

2 『みをつくし料理帖シリーズ』 (高田郁/著 角川春樹事務所 2009年~)
 私は時代小説が好きで、とくに畠中恵さんの「しゃばけ」シリーズなどの江戸時代を舞台にしたものをよく読みます。その中でおすすめなのが高田郁さんの『みをつくし料理帖』シリーズです。
 この小説の舞台は江戸時代の江戸、主人公は大坂出身で女料理人の澪(みお)。彼女は小さい頃、易者に人生に苦労が絶えないが、それに負けずに精進すれば誰も見たことがない綺麗な空を見ることができるという「雲外蒼天(うんがいそうてん)」の相があるといわれます。その言葉どおり、いろいろな困難に出会います。しかしその困難を乗り越えながら彼女が成長していくというようなお話です。
 『みをつくし料理帖』シリーズは小説の巻末に作中に出てきた料理のレシピが載っています。そこを見ながら小説を読むのもいいのですが、そこに載っていないけれど作中に出てきたレシピをまとめた本もありますので、あわせて読んでみてはいかかでしょうか。        
                         (浜松市立北図書館 稲垣 佑美佳)     



3 『カラー版 細胞紳士録』 
  (藤田恒夫/著 牛木辰男/著 岩波書店 2004年)

 細胞はどんな形をしていますか?と聞かれたとします。
 細胞膜に覆われたまん丸い形。中心には核があり、そのまわりを細胞小器官がとりまく。生物の教科書にのっていたそんな形を大体の人が答えるでしょう。
 けれどこの本の細胞達の形は千差万別です。皮膚、臓器、神経それぞれをつくる細胞は、役割が違うのですから、それぞれ個性的で当たり前。形は四角や星形、紐のようだったり、中身も全然違います。ミトコンドリアがぎっしりつまっていたり、中には核がないものまで!
 そんな様々な細胞達をこの本はユニークに紹介しています。
 細胞達につけられたキャッチフレーズは、レース編みの名人脂肪細胞や、非核宣言赤血球など、細胞への洞察と愛があふれたユニークな物。解説はおもしろいだけではなく、細胞の役割や、そのためにつくられた構造が詳しく書かれ、さらに顕微鏡で撮影された実際の写真や発見者も記載されています。約十年前に出版された本なので内容は多少古くなっていますが、細胞の世界をとても魅力的に表しています。
 最近色々なものをキャラクター化した図鑑がありますが、この本は専門家向けのそれかもしれません。専門家向けだけあり、多少生物の知識がないと読みづらいですが、文章自体はとても親しみやすく書かれているので、生物を面白いと思う人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
                          (浜松市立北図書館 土平 真弓)  


      次回は 菊川市立図書館菊川文庫 杉山 めぐみ さん です。 

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