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図書館員の棚から3冊(第70回)(2016/09/23)


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図書館員の棚から3冊(第70回)(2016/09/23)

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図書館員の本棚拝見!
このコーナーでは、あなたの町の図書館員が本や雑誌、漫画を御紹介します。
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■第70回目は 松崎町立図書館の皆さん です。■

 こんにちは、松崎町立図書館の山本です。今回は一冊ずつ年代の違う人におすすめ本の紹介をしていただきました。
 
1 『にぐるま ひいて』 (ドナルド・ホール/文、バーバラ・クーニー/絵 もきかずえ/訳 1980年 ほるぷ出版)
 この本は、高齢になって絵本の意義や大切さに気づかされた私が、尊敬する知人から紹介された絵本の中の一冊です。アメリカ東部の荷車が活躍していた時代の一農家の生活を、フォークアート風の絵で抒情的に伝えています。
 秋になるとお父さんは、これまでに家族みんなで作り、育てあげた作物・羊毛・手袋・ショール等を、荷車に積んで10日もかけて町に売りに行きます。全てのもの、荷物を運んできた牛までも売り払い、一杯になったお金で妻・息子・娘それぞれに道具やキャンディー等お土産を買い、10日かけて帰ります。そしてまた冬・春・夏・秋と家族みんなで作物を育て、色々な物を手作りするのです。このように家族みんなで四季に合わせて暮らしている様子が、落ち着いた描写や色調の絵の中に描かれています。
 現代ではともすると忘れがちな労働の喜びと家族の幸せが、実は平凡に思われる自然に沿った生活、家族みんなで力を合わせた暮らしの中にこそあるのではないかということが、家族の表情や場面の中に描かれとてもほっとするものを感じました。十分大人のための絵本と言えるでしょう。
                    (静岡県子ども読書アドバイザー 石田初恵)


2 『大人女子のちいさいけれど心地いい暮らし 』 (2014年 主婦と生活社)
 本を選書していると、毎回じっくり見てしまうのが「収納」「インテリア」関係です。以前から興味があり、自分の部屋をどのようにしていったらよいのか悩んでいました。この本は「ちいさいけれど」ということで、ちいさいながらにもできる範囲で工夫し、シンプルで素敵なお部屋がたくさん紹介されています。
 現在、「心地いい暮らし」というタイトルの本が多いと感じています。忙しい今の日本人にとって「心地いい暮らし」が一番の癒しなのかもしれません。癒されるということはリラックスできて、疲れもとれやすくなります。私も少しずつですがこの本からアイデアをもらって自分の部屋づくりに取り入れています。部屋だけでなくキッチンなども紹介されています。この本は、部屋づくりに参考になりますが、見ているだけでも癒されますよ!
                             (松崎町立図書館 後藤知代)
 

3 『ICO 霧の城』 (宮部 みゆき/著 2004年 講談社)
 ポケモンGOやドラゴンボールカードなど、とにかく今年の夏の子どもたちは読書から遠のいていた感じ…。私の子どもたちも日々ポケストップ?に桜が咲いただの楽しんでいる様子です。確かにゲームの世界は日常とかけ離れ、想像の世界も広がっておもしろいと思います。
 そこで私が紹介したいのはICO霧の城です。この本は最初にゲームソフトICOがあってそれをプレイした宮部みゆきさんが小説化したものです。
 びっくりするのはゲームの世界観がみごとに再現されていること!全体に乳白色の霧がかかっているような静かな世界が進んでいきます。想像の世界で遊びたい人はぜひ!おすすめです。
                             (松崎町立図書館 山本里香)


          次回は 浜松市立北図書館 水島 猛 さん です。 

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