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図書館員の棚から3冊(第35回)


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図書館員の棚から3冊(第35回)

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 図書館員の本棚拝見!
 このコーナーでは、あなたの町の図書館員が本や雑誌、漫画をご紹介します。
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■第35回目は  東伊豆町立図書館 山田 恵  さん です。■

 私が、大人になって手にし、大ファンになった、大人にもお勧めの児童書を紹 
 介します。
 

1.『おかしなおかしなおかしのはなし』
 (さいとうしのぶ著 リーブル2009年4月)

  さいとうしのぶさんの作品は、どれも好きなのですが、食べることが大好きな私は、この本が一押しです。
 三種類のおはぎの中でどれにしようか迷っているうちに、きなこのおはぎによだれがつーポトン。それできなこに決まったイタチくん。ドーナツのあなは、どこへいったの?と考えるライオンさん。
 そんな楽しいおかしのお話しが、おいしそうでユニークな絵といっしょにたくさんつまっています。
 お話しだけでもおもしろいので、幼稚園・小学校のお話し会で本は持たずに小噺風に話してみたところ、子どもにはもちろん、先生たちにも大ウケ!
 子どもだけでなく、おとなも思わず笑顔がこぼれるユーモアたっぷりの一口童話です。

 
2.『あっぱれのはらうた』(くどうなおこ  童話社 2014年5月)

 これは、くどうなおこさんの“のはらうた”シリーズ集大成ともいえる作品で、のはらむらのみんなの中から厳選された24人(?)の書き下ろしエッセイと名詩48編からなっています。
 「てれるぜ」かまきりりゅうじ、「とおりすがりに」かぜみつる、「えがお」いけしずこ…。
 私は、動物や虫もさることながら、かぜ、いけ、たんぽぽなどが詠んだ詩に特に魅力を感じています。
 この中の詩は、普段聞くことのできない心の声を聞きワクワクしたり、ささやかな幸せを見つけだしたり、幸せというのは人それぞれなんだと改めて気づかせてくれます。そして、小さいながらに生きる力強さが感じられ、背中を押される思いがするのです。
 エッセイは思わず笑みがもれるとてもユニークな内容となっています。
 また、ほてまたかしさんの素朴でかわいらしい挿絵が、詩の世界をひきたてています。
 一度読んだら、のはらむらのほかのみんなの声も聞きたくなるに違いありません。


 3.『へんてこもりにいこうよ』(たかどのほうこ 偕成社 1995年3月)

 このお話しは、幼稚園の仲良し4人組が、「へんてこもり」に遊びに行き、“どうぶつしりとり”をするところから始まります。“しりとり”でつまったブンタが、適当に叫んだ「まるぼ!」という声に本当に「まるぼ」というどうぶつがでてきたのです。そのすがたはまるでやかんなのですが(笑)
 そのあとは…まるぼ→ぼさこう→うるりんぞ→…わざとみんながいうたび、どんどんへんてこなどうぶつたちが登場!どれも個性的なキャラクターで仲良し4人組、そして私たちを楽しませてくれます。
 そしてもう一つの魅力は、「たかどのほうこ」さんご自身が書かれている絵です。それぞれのキャラクターにぴったりのへんてこだけど愛らしい姿が描かれています。
 シリーズになっていて、さらに楽しいキャラクターも登場しますので続きもおすすめです。


           次回は伊東市立伊東図書館 皆さん です。

   
 

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