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図書館員の棚から3冊(第34回)


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図書館員の棚から3冊(第34回)

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 図書館員の本棚拝見!
 このコーナーでは、あなたの町の図書館員が本や雑誌、漫画をご紹介します。
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■第34回目は  函南町立図書館 相庭 瞳  さん です。■

1.『魔女図鑑』
  (マルカム・バード/作・絵 岡部史/訳 金の星社 1992年)


 小学校の時に大好きで、ひたすら繰り返して読んでいた絵本です。魔女の一日や料理、おまじないなどが紹介されています。
 皆さんは子どもの頃、魔法使いや魔女、妖精などにあこがれた経験はありませんか?私も子どもの頃には色々なものにあこがれていましたが、この1冊を読めば本当に魔女になれそう!と思わせるくらいに様々な視点から魔女を知ることができます。おまじないや占いの本は今の子どもにも人気がありますが、この本にも「こんなことありっこないけど、もしかしたら…?」と、真似をしたくなるような、ちょっと似ている魅力があるように思います。
 棚の小物や魔女たちの個性的なファッションも細かく描かれていて、眺めていても楽しい本です。


2.『花もて語れ 1~』
  (片山ユキヲ/著 東百道/朗読協力・朗読原案 小学館 2010~)


 「朗読」をテーマに扱った漫画作品です。
 主人公のハナは気が弱く、自分に自信が持てないでいましたが、朗読に出会ったことでその才能を開花させ、成長していきます。
 「朗読」というとなんとなく小学校の国語の授業などを連想しがちですが、そのイメージをひっくり返すような熱い世界が表現されています。作中に、声を出して皆で作品を分かち合う事の楽しさについて記述がありますが、この作品を読むと黙読だけで話を楽しんできたのがもったいなかったように感じられます。また、文字として書かれた一言一言に込められた思いを表現するのに「こんなに色々考えるのか!」と、ただただ驚かされます。
 黙読や読み聞かせとはまた少し違う本の楽しみ方である、朗読の世界の奥深さに触れられる作品です。

 
3.『化学で「透明人間」になれますか? 人類の夢を叶える最新研究15』
  (佐藤健太郎/著 光文社 2014年)


 化学の最新研究について、化学の研究者の「サトウ博士」とその奥さんの「ショウコさん」との対話形式で書かれた本です。
 私は化学の分野には明るくなく、むしろ学生時代は苦手に感じていたのですが、この本では、数式等はほとんど使わずに初心者にも分かりやすく最新の研究について紹介がされています。
 目次をみると「金をたくさん作れますか」「不老不死になれますか」「モテる薬はできますか」など、一見途方もないようなテーマばかりですが、その夢に近づけそうな研究が数多くなされていることがわかります。題にもなっている「透明人間になれますか」については、思いもよらぬ方法でかなり近いところまで実現されていて驚きました(気になる方は是非読んでみてください)。
 なんとなく遠い世界のような存在である「化学」を身近に感じることができる1冊です。


           次回は東伊豆町立図書館 山田 恵 さん です。

   
 

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