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図書館員の棚から3冊(第29回)

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 図書館員の本棚拝見!
 このコーナーでは、あなたの町の図書館員が本や雑誌、漫画をご紹介します。
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■第29回目は 袋井市立袋井図書館 石間 文子 さん です。

好きな作品に出会うとその作者のことが気になり、作者に興味がわくとその方の作品が気になります。このようにして出会った本を3冊ご紹介します。
 

1.『明日は、いずこの空の下』 (上橋菜穂子/著 講談社 2014年)

 以前テレビで「精霊の守り人」というアニメが放送されていました。すごく不思議な世界観に引き込まれた記憶があります。あれからだいぶたちましたが、最近その原作者の上橋菜穂子さんのエッセーをまとめた本を見つけ、「こんなにいろいろな国を訪れ、貴重な体験をされてきた方だから、ああいった世界観を作れるのだ」と納得しました。

 この本には17歳から今日までの作者の旅の様子、そしてその時々で出会った人とのふれあい、感じたことが書かれています。気軽に読めるうえに、作者の人柄が滲み出ている素敵な言葉の数々に、読み終えた後には、明るくほんわかした気持ちになりました。

 英国、オーストラリア、イランなど、いろいろな国を訪れるということからして、いかにも活発そうにみえる作者ですが、実は生来の弱虫で、怠け者なんだそうです。でもそんな自分を恥じる気持ちがあって、思い切って変化の波に飛び込んでいったのだそうです。皆さんも、「自分も怠け者・・・。でもこんなではいけない・・・」と、思うこともあるのではないでしょうか?「国際アンデルセン賞作家賞を受賞されるような方でもそうなの?」と、ちょっぴり共通点を見つけてみたり、「でも飛び込んでいくところがすごい」と、私もがんばらなくてはと気持ちを奮い立たせてもらったりしました。

 
2.『ターシャ・テューダーの言葉 思うとおりに歩めばいいのよ』
(ターシャ・テューダー/著 食野雅子/訳 メディアファクトリー 2007年)

 ターシャ・テューダーをご存知ですか?『パンプキン・ムーンシャイン』や『コーギビルの村まつり』などで知られる絵本作家さんです。2008年に92歳で亡くなられましたが、その晩年はご自身の夢を形にした、いわゆる「ターシャの庭」で日本では広く知られるようになった方です。

 広大な土地に大切に育てているたくさんの花が咲き、その中をコーギ犬と一緒にお散歩したり、毎日お茶の時間を過ごしたり、自分でロウソクを作ったり。ターシャの暮らしていたアメリカのバーモント州の家は、ゆったりと時が流れているように感じられます。この夢のような暮らしを実現するために、数々の困難を乗り越えられてきました。この本には、たくさんのことを経験した人生の大先輩であるターシャの言葉だからこそ読んでいて心に響いてくるすてきな言葉があふれています。自然いっぱいの庭の写真を眺めながら、いつもと違う空間に引き込まれていきます。いろいろな悩みも、大きな視野からみつめられ、がんばろうと思わせてもらえる1冊です。

 タイトルからして、気持ちを後押ししてもらえるような言葉に感じませんか?


3.『長い冬』
(ローラ・インガルス・ワイルダー/著 谷口由美子/訳 岩波書店 2002年)

 最後にご紹介する本は、ローラ・インガルス・ワイルダーの作品です。主人公ローラの少女時代から、結婚し娘が生まれるまでが書かれた自伝的物語です。

 舞台は開拓時代のアメリカです。ローラはとうさん、かあさん、姉のメアリ、妹のキャリーとグレイスというとてもあたたかな家族の中で育ち、やがてアルマンゾと結婚し、娘のローズが生まれます。「小さな家シリーズ」として、全部で9巻出版されています。子供の頃から大好きな作品なので、すべてお薦めですが、日本で初めて翻訳された作品である『長い冬』を今回は選びました。

 舞台はアメリカのサウス・ダコタ州のデ・スメット。その年の冬は10月から猛吹雪が襲ってくるような、かつてないほど厳しい冬。家の中で寝ていても、朝起きると布団の上に雪が吹きだまっているというほどです。町から離れて暮らしているローラ一家も、少しでも安全な町に冬の間だけ引っ越しします。それでも、猛吹雪のために家の外にも出ることができない日が何日も続き、とうとう町のみんなの食糧も尽き果ててしまうのです。いつ吹雪が止み、命の綱である食料を運んでくれる汽車が到着するのか。

 そんな生きるか死ぬかという状態に陥る中でも、あるもので工夫し、相手を思いやり、クリスマスのプレゼントを用意します。家族と一緒にいられることのありがたさ、町の人との助けあい、忍耐力の必要性など、大切なことを思い出させてくれる作品です。


・おまけ・

今回ご紹介した本の翻訳者の谷口由美子さんも、挿絵を描かれたガース・ウィリアムズさんも、ローラがかつて住んでいたところを巡られています。ローラの見た景色を、ぜひ楽しんでください。


        次回は 袋井市立袋井図書館 別所 由輝子 さん です。
   
 

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