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リレーエッセー(第198回)


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リレーエッセー(第198回)

「こんな図書館にしたい」「私の出会った図書館員」「心に残るこの1冊」など、図書館員の“おもい”をリレー形式で紹介していきます。

■第198回目は  富士市立中央図書館 奥村 紗香 さんです。

  図書館の思い出といえば、高校時代でしょうか。

 私の高校では節電のためか、天窓がある北側書架はめったに点灯していませんでした。天井まで届く書棚が10ほど等間隔に並び、各書棚脇には椅子が1つずつ設置されていて、私の特等席に座ると目前の棚には「車輪の下」が置かれていました。天窓からうすく差し込む光をたよりに本を読む。五感が物語や事実に没入させてくれる、あの空間が本当に好きでした。

 図書館配属になって2年目。手相占いをすると「人が多い会社か、小さい会社でも、顧客が大勢いるような、多くの人に接する仕事が向いている」と診断されます。この結果からみれば、「図書館」は市職員の私にとって、これ以上ない職場なのではと思っています。

 利用者が多く、パブリックな明るさを持った公立図書館。全年齢が利用対象で、当然、書籍・施設・サービスへの要求はさまざまです。公共図書館としては、「本が好き」という人はもちろん、今後は「図書館が好き」という人を増やすことが求められているように思います。高校時代に私が持っていたあの感覚を、少しでも多くの人に共有いただけるよう、日々、進歩しながらサービスしていきたいと思います。

       次回は 富士宮市立中央図書館 高瀬 一樹 さんです。 

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