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リレーエッセー(第129回)

 

「こんな図書館にしたい」「私の出会った図書館員」「心に残るこの1冊」など、図書館員の“おもい”をリレー形式で紹介していきます。

■第129回目は 富士市立東図書館 の 高井 さとい さん です。

 先日、おじいさんが亡くなられたという家族の方が、おじいさんの利用者カードを図書館に返しにみえた。図書館のご近所にお住まいで、よく利用してくださっていたらしい。「らしい」というのは、お名前だけではどの方かわからなかったからで、おそらく、図書館にある本を借りては期限をきっちり守って返すという、職員にとって大変ありがたい利用者だったのだと思う。
 私の祖父もそういう利用者だった。時代小説が好きで、以前は私が図書館から本を借りて届けていたのだが、数年前に自宅の近くに図書館の分室ができてからは、よく自分で自転車に乗って出かけていた。祖父が家族中で一番図書館を利用し、本をたくさん読んでいたと思う。その祖父は、2年前にやはり自転車に乗っていて転んで亡くなってしまった。93歳だったのだから、天寿を全うしたといえる。葬儀の際には、弟が気を利かせて、棺の中に祖父のよく読んでいた「文芸春秋」を入れてくれた。
 だから、カウンターにお年寄りが本を返しにきてくれると、私はうれしい。ときどき「本を読むだけが楽しみ」と話しかけてくれる方がいて、それはそれで私にとっての働き甲斐だが、数冊の本を静かに返却カウンターに置いていくだけの方もいる。その様子に、私はいまだに祖父が思い出され目が潤んでくる。
 本を読むことを楽しみにしているお年寄りの皆さんには、いつまでもお元気で図書館を利用していただきたいと心から思う。

 次回は 浜松市立春野図書館 の 市川 友香 さん です。

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