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2020年2月の貴重書展示 「中世・近世の漢籍」

『元氏長慶集』画像

当館お宝「葵文庫」漢籍資料

静岡県は1982年に中国・浙江省と友好提携を結んでいます。静岡県立中央図書館も浙江図書館と友好提携を締結しており、図書の交換等を通じて友好を深めてまいりました。

この度、浙江省との友好交流事業の一環として、浙江図書館から孫暁清(そん ぎょうせい)さんが来日し、当館にて昨年10月から約4か月間研修されています。

今回の展示は、当館の江戸幕府旧蔵書「葵文庫」の資料を中心に、孫さんの視点で漢籍をセレクトしていただき、展示することになりました。今まで御紹介してこなかった『七經圖』や、中国の古典文学史上知名度が非常に高く現代でも人気がある『誠意伯文集』などについて、孫さんの解説を添えて御紹介いたします。

展示期間・場所

期間 2月1日(土)~2月27日(木)
場所 静岡県立中央図書館 閲覧室 貴重書展示コーナー

展示資料一覧

画像をクリックすると、当館デジタルライブラリーの該当資料が表示されます。

書名等 画像 略説

AC10
『元氏長慶集』

※葵文庫

『元氏長慶集』画像 唐代中期に活躍した文人の元稹が撰した詩文集で、「長慶」は唐の元号(821~824年)のことです。
元稹は、同時代の著名な文人である白居易(白楽天)とも交流を深め、「元白」と並称されました。このため白居易の『白氏長慶集』と合わせて『元白長慶集』と言います。

AC24
『誠意伯文集』

※葵文庫

『誠意伯文集』画像 撰者の劉基は、元末明初に軍人・政治家・詩人・軍師として活躍した人物です。特に明王朝の建国に尽力し、大きな功績を上げたことで知られています。中国の古典文学作品(小説・講談)の主要人物として描かれたことから、現代でもその知名度が非常に高く、とても人気があります。

K074/1
『群書治要』

※紀伊徳川家寄贈駿河版(古活字版)

『群書治要』画像 唐の太宗の命により、魏徴らが古典の中から政治の手本となる部分を抜粋・編纂したもので、政治の参考書として日本にも大きな影響を与えた書物です。
展示資料は、駿府に退隠した徳川家康が、銅活字を用いて開版させた「駿河版」の一つで、古活字版(文禄~慶安年間に刊行された活字本)に当たります。

AC5
『七經圖』

※葵文庫

『七經圖』画像 儒学の七つの経書の図解本です。七經の内訳は諸説ありますが、当館所蔵本は「易経」「詩経」「書経」「春秋」「周礼」「儀礼」「礼記」です。明代に入ると『六經圖』『五經圖』なども広く出版されました。