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2019年9月の貴重書展示 「地震」

『静岡県の絵葉書 伊豆大地震』画像

地震

静岡は古来より地震の被害を受けており、中には東海地震のように周期的に起こるものもあります。また東部・伊豆地域は伊豆半島の活断層だけでなく、関東を震源とする地震の影響も受けるため、例えば大正12年の関東地震と昭和5年の北伊豆地震、双方で被害が出ています。静岡県人の防災意識の高さは、古くから震災に見舞われていた人々の経験に基づくものなのかもしれません。

地震被害は古文書にも記載が残っています。駿府町会所が年間の行事を記した『萬留帳』には、安政東海地震の際、地震や火災で混乱する町民の様子などが残っています。また宝永地震による富士山噴火についても、新井白石が日記にその様子を記載したほか、後に葛飾北斎も題材とするなど、江戸期の人々に強い影響を与えたことがうかがえます。さらに大正・昭和期の震災では写真も撮影されており、生々しい被害状況が伝わってきます。

展示期間・場所

期間 8月31日(土)~9月29日(日)(後半9月18日~)
場所 静岡県立中央図書館 閲覧室 貴重書展示コーナー
(期間中、資料を入れ替えて展示します)

展示資料一覧

画像をクリックすると、当館デジタルライブラリーの該当資料が表示されます。

書名等 画像 略説
S222/8
『萬留帳29』
『萬留帳29』画像

『萬留帳』は、正徳5(1715)年から明治に至るまでの駿府町会所の記録です。

その中に嘉永7(1854)年11月に発生した安政東海地震後の駿府町方の火災の記録があり、多くの建物が被害を受けたことや、余震におびえる人々の様子が述べられています。


S690/17
『静岡県の絵葉書 伊豆大地震』

※展示替えあり

『静岡県の絵葉書 伊豆大地震』画像

シリーズ名「伊豆大地震」の絵はがきは全部で7枚あります。

撮影年月日や撮影地は不明ですが、昭和5(1930)年11月6日の早朝に発生した「北伊豆地震」と推定され、絵はがきから地震発生当時の惨状がよくわかります。

S363/2
『大正十二年関東大震災静岡県被害状況写真帖』

※前半のみ

『大正十二年関東大震災静岡県被害状況写真帖』画像

大正12(1923)年の関東地震被災直後の倒壊した建物や、道路の亀裂の様子、そして避難生活をする人々の様子が、モノクロ写真に収められ、当時の様子を知ることができる大変貴重な資料です。

S089.7/1
『富嶽百景』

※後半のみ

『富嶽百景』画像

宝永山は、宝永4(1707)年の宝永大噴火で誕生した、富士山最大の側火山(そっかざん)です。この「宝永山出現」では、地震によって、家が潰れ、馬が下敷きになり、盥(たらい)や瓶(かめ)などの日常の什器だけでなく人までもが宙を飛び、人々が慌てて避難する様子が描かれています。

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