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2018年9-10月の貴重書展示「幻の?駿府城」

『駿河國御城圖』画像

幻の?駿府城

駿府城と駿府の繁栄

駿府城は、天正14(1586)年に徳川家康が築いた居城です。江戸時代初期には、家康による大御所政治が駿府城で行われ、駿府は、政治・経済の中心地として大いに繁栄しました。家康の死後も、駿府が幕府直轄領となり、駿府城にも城代が置かれるなど、駿府は天下の要衝として重要視されました。

駿府城は、何度か大きな火災に遭い、その度に再建されましたが、天守閣は寛永12(1635)年の焼失以降再建されず、城の規模も次第に縮小していきました。天守台も、明治時代に歩兵第34連隊の誘致にともなって破壊され、更地となってしまいました。

戦後、旧本丸・二の丸部分は「駿府城公園」として多くの人に愛され、巽(たつみ)櫓(やぐら)や東御門も復元されました。坤(ひつじさる)櫓(やぐら)も平成26年3月に復元されました。平成28年より天守閣の再建が検討されており、平成28年から平成30年までの2年間をかけ、天守台の発掘調査が行われました。その結果、天守台の大きさが江戸城を上回り、日本最大の大きさであったことが判明するなど、新たな事実も発見されました。駿府城が在りしの姿を取り戻すのも近いかもしれません。

展示期間・場所

期間 [ 9月前半] 9月 1日(土)~ 9月17日(月)
   [ 9月後半] 9月 19日(水)~ 9月27日(木)
   [10月前半] 9月 29日(土)~10月14日(日)
   [10月後半] 10月16日(火)~10月30日(火)

場所 静岡県立中央図書館 閲覧室 貴重書展示コーナー
(期間中、資料を入れ替えて展示します)

展示資料一覧

画像をクリックすると、当館デジタルライブラリーの該当資料もしくは拡大画像が表示されます。

書名等 画像 略説
Q526/4
『駿河國御城圖』
『駿河國御城圖』画像

この図は、安政年間駿府在番天野大助、藤原政好が写し持っていたものの、写しです。「此図者安政年間駿府城在番天野大助 藤原政好ヵ所写蔵ノモノナリ 明治二十一年一月写之」とあります。


Q526/3
『駿府御城繪圖』
『駿府御城繪圖』画像

この図は、安政七年三月、駿府城在番天野大助、藤原政好がみずから描き、坪数間尺等は、その父天野大膳、藤原政譽が、御破損奉行(駿府城内外の建造物の営繕、材木の管理を掌った役職)在勤の時調べておいたものです。

214.8/32
『武徳編年集成巻之62』
『武徳編年集成』画像

慶長18年(1613)8月6日、駿府城から家康が花火を見たという記載があります。

Q291/19
『駿府風土記』
『駿府風土記』画像

本書は、駿府近郊の名所旧跡、名産品、年中行事、駿府城内に関する詳細な記述と、駿府城町割図などの手彩色された絵図が掲載された地誌です。著者は分かっていませんが、宝暦8年(1758年)9月に江戸を発ち、翌春まで駿府に滞在した幕士でないかと推定されています。

S222/48
『駿府城御本丸 御天主台跡之図』

本書は、かつて駿府城の本丸天主台があったとされる跡地を図でまとめたもので、かなりの大きさであったことが分かる資料です。平成28年から30年にかけて行われた調査により、この図とほぼ同じ規模の天守台があったことが判明しました。

S520/172
『駿府城府中御城』
駿府城府中御城

本書は、1864年(元治元年)に作成された、1716年(享保元年 徳川吉宗の治世)の駿府城の図の写しで、当時の蔵や建物がどのように配置されていたかが分かる貴重な資料となっています。

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