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2017年2月の貴重書展示

『富士三十六景甲斐御坂越』画像

貴重書に描かれた富士山

K915-108-021-005 『富士三十六景甲斐御坂越』

富士山が世界文化遺産に登録されたのは、富士山が古くから信仰と芸術の対象となっていたからです。富士山から45kmも離れている三保松原が構成遺産として登録されたのも、その景観の文化的価値が認められたからでした。

富士山は芸術家たちの重要なモチーフでした。北斎の『富嶽三十六景』や広重の『富士三十六景』を始めとして、多くの芸術家たちが富士山をモチーフに優れた作品を残しています。富士山が海外の芸術家に与えた影響も大きく、ゴッホの『タンギー爺さん』や『耳を切った自画像』にも背景に富士山が描かれています。

当館の特殊コレクションにも富士山が描かれた資料が数多く存在します。当館所蔵の浮世絵にも富士山が多く描かれているほか、富士登山図や宝永噴火の様子など、当時の富士山と人々との関わりを知ることのできる貴重な資料も所蔵しています。

展示期間・場所

期間 2月4日(土)~27日(月)
場所 静岡県立中央図書館 閲覧室 貴重書展示コーナー

展示資料一覧

画像をクリックすると、当館デジタルライブラリーの該当資料または拡大画像が表示されます。

書名等 画像 略説
S089.2/157
『駿河国富士山絵図』
『駿河国富士山絵図』画像

江戸時代に村山三坊(富士宮市村山のあった修験三坊)が作成した富士講の道者のための案内図であると考えられています。絵には宝永4(1707)年の大噴火でできた宝永山が描かれています。

S294.2/18
『竜華寺より富士を望む図』
『竜華寺より富士を望む図』画像

明治初期に龍華寺から富士山を描いた絵です。

現在、国の天然記念物に指定されている、庭園の大蘇鉄も描かれています。

K915-108-021-005
『富士三十六景甲斐御坂越』
『富士三十六景甲斐御坂越』画像

御坂峠は日本武尊がこの坂を越えて甲斐の国に入ったことが名の由来とされ、富士山の美しい展望から花水坂・西行峠(坂)とともに甲斐富士見三景と呼ばれました。

名所の風景を描きながらも、そこでの人物の営みを巧みに描き出した絵師らしく、峠の頂で突然開けた絶景に、立ち止まって雪化粧の富士を見上げる旅人の驚きが伝わってくるようです。

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