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2016年9月の貴重書展示

『四ッ谷怪談』画像

妖怪

アニメ「妖怪ウォッチ」の大ヒットにより、現在は空前の妖怪ブームですが、日経エンタメによると戦後の妖怪ブームはこれで4回目だそうです。日本人にこれほどまでに愛されている「妖怪」ですが、実は江戸時代にも大きな妖怪ブームがありました。

そもそも、世の中の不可解な事柄を妖怪の類のせいにした記録は、7世紀の飛鳥時代から見られ、『日本書紀』のような正史にも多くの怪異譚が記されています。

江戸時代後期になると、印刷技術の発達により、黄表紙や浮世絵の題材として頻繁に妖怪が取り上げられ、一大妖怪ブームが巻き起こりました。このブームにより、今まで地方ごとバラバラだった妖怪の姿や名前が全国的に統一されるようになったと言われています。ちなみに、ブームに便乗して後世に創作された妖怪も多く、有名な「がしゃどくろ」も戦後の創作とされています。

展示期間・場所

期間 8月23日(火)~9月19日(水)

場所 静岡県立中央図書館 閲覧室 貴重書展示コーナー
(期間中、資料を入れ替えて展示します)

展示資料一覧

画像をクリックすると、当館デジタルライブラリーの該当資料もしくは拡大画像が表示されます。

書名等 画像 略説
【浮世絵】
K915-108-038-031
『三井寺頼豪阿闍梨悪念鼡と変ずる図』
『三井寺頼豪阿闍梨悪念鼡と変ずる図』画像 三井寺の頼豪阿闍梨は白河天皇から、望みは何でも叶えるとの条件のもと皇子を
授かるよう祈祷を命じられるが、約束を反故にされてしまいます。
落胆した頼豪が、三井寺の持仏堂に籠もり、護摩を焚き鼠と化した様子です

【浮世絵】
K915-108-038-025
『皿やしき於菊の霊』
『皿やしき於菊の霊』画像 「一枚、二枚...」と悲しげに皿を数えるのは、主人の皿を割った罪で殺されたお菊で、透き通るような体で怨めしそうにすすり泣いています
【浮世絵】
K915-108-018-006
『白須賀十右衛門と猫石の怪 』
『白須賀十右衛門と猫石の怪』画像

天保6(1835)年2月23日より江戸・市村座において上演された「梅初春五十三駅」の舞台上演図です。

京都から江戸までの東海道中で起こる数々の出来事を綴った物語で、十二単を着た怪猫が、行灯の油をなめ、人を食い殺す場面を大道具大仕掛けで見せました。

【浮世絵】
K915-108-038-011
『葛の葉きつね童子にわかるるの図 』
『葛の葉きつね童子にわかるるの図』画像 動物と人間の異類怪婚譚は古くから知られています。葛の葉伝説もそうした話しのひとつで、狐が童子(安倍晴明)との別れを惜しみ、障子に「恋しくばたづね来てみよ和泉なる信田の森のうらみ葛の葉」の一首を書き残す場面がよく描かれています
【浮世絵】
K915-108-038-033
『四ッ谷怪談 』
『四ッ谷怪談』画像 芳年の「新形三十六怪撰四ッ谷怪談」は、屏風から垂れている帯が、蛇が鎌首もたげた形をしていて怪異ではありますが、あまりにも恐ろしいお岩の描写を避け、子どもに添い寝をしている美しいお岩の姿が描かれています
【浮世絵】
K915-108-047-059
『源頼光大江山入之図』
『源頼光大江山入之図 』画像 「源頼光大江山入之図」は、大江山に住んでいる鬼、酒呑童子を源頼光と頼光四天王(渡辺綱、坂田金時、卜部季武、碓井貞光)が退治したという物語で、3枚続きの錦絵には、酒呑童子と鬼たちの酒宴に同席する源頼光と四天王の姿が描かれています

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