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2015年9月の貴重書展示

『群書治要 』画像

群書治要

今回展示する『群書治要』は、当館の貴重書コレクションの中でも特に貴重な資料で、まさに「お宝」です。『群書治要』とは、唐の時代の中国で、政治の手本にするために、三国志や漢書などの古典を集めて抜粋したものです。

徳川家康は、この『群書治要』を江戸幕府の治世の参考にするため、元和2(1616)年、日本で最初の銅活字本「駿河版」として出版しました。10万個以上の膨大な銅活字を用いたにも関わらず、作成期間はわずか4か月という驚異的なスピードでした。

当時の版本は、駿府城で保管された後、和歌山に移されましたが、昭和3(1928)年に、紀州徳川家の徳川頼貞侯爵によって当館に寄贈されました。当時の版本で現存するものは少なく、大変貴重なものとなっています。

展示期間・場所

期間 9月1日(火)~9月29日(火)
場所 静岡県立中央図書館 閲覧室 貴重書展示コーナー

展示資料一覧

画像をクリックすると、当館デジタルライブラリーの該当資料もしくは拡大画像が表示されます。

書名等 画像 略説
K074/1
『群書治要』
『群書治要』画像  この巻は「蜀志」です。「先主姓劉諱備字玄徳涿郡人也少語言善下人喜怒不形於色(先主は、姓は劉、諱は備、字は玄徳という。涿郡の人である。口数が少なく、よく人にへりくだり、喜怒を顔に表さなかった。)」とあります。

K074/1
『群書治要』
『群書治要』画像 この巻は「魏志上」です。「魏志」とは、中国、三国時代の魏に関する歴史書『魏書』の通称です。
この巻を見ると、「太祖武皇帝沛国人姓曹諱操字孟徳武皇帝は沛国の人であり、姓は曹、諱は操、字は孟徳」と始まっているのが分かります。
K074/1
『群書治要』
『群書治要』画像
『群書治要』とは、貞観5(631)年に唐の太宗の命により、魏徴が『周易』、『尚書』など60余りの古典の中から、政治の要領を抜き書きし50巻に編集したものです。家康が駿府に退隠して後、林羅山や金地院崇伝に命じ駿河城内を印刷所として作られました。

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