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2014年2月の貴重書展示

2月23日は富士山の日

『富士三十六景甲斐御坂越』画像

K915-108-021-005 『富士三十六景甲斐御坂越』

今年の2月23日は富士山が世界文化遺産に登録されて初めての富士山の日です。富士山の日は、平成21年に県の条例で制定されて今年で5年目になります。今年は、登録後初めての富士山の日であり、また休日と重なるため、例年以上の盛り上がりが予想されます。ちなみに、山梨県も同じ2月23日を富士山の日に制定しています。

当館では、富士山に関する資料を積極的に収集しており、現在、900点以上の富士山関係資料を所蔵しています。最新のガイドブックや登山地図、研究書なども数多く所蔵していますが、江戸時代や明治・大正期に出版された希少な資料も多く所蔵しています。今回展示している資料以外にも、明治以前の登山案内や戦前の観光パンフレット、古い写真なども所蔵し、その多くは閲覧可能となっています。書庫にある資料の閲覧につきましては、カウンター職員に気軽にお尋ねください。

今回の展示では、それら富士山に関連する貴重書の一部を紹介します。

展示期間・場所

期間 2月7日(金)~27日(木)
場所 静岡県立中央図書館 閲覧室 貴重書展示コーナー

展示資料一覧

画像をクリックすると、当館デジタルライブラリーの該当資料または拡大画像が表示されます。

書名等 画像 略説
S089.2/157
『駿河国富士山絵図』
『駿河国富士山絵図』画像 江戸時代に村山三坊(富士宮市村山のあった修験三坊)が作成した富士講の道者のための案内図であると考えられています。絵には宝永4(1707)年の大噴火でできた宝永山が描かれています。
S294.2/18
『竜華寺より富士を望む図』
『竜華寺より富士を望む図』画像 明治初期に龍華寺(静岡市清水区村松)から富士山を描いた絵です。開祖の日近上人は非常に富士山が好きで、この地から観る富士の姿が最も荘厳であるとして、わざわざ甲州から移り住み隠居地としました。現在、国の天然記念物に指定されている、庭園の大蘇鉄も描かれています。
K223/8
『やをかの日記』
『やをかの日記』画像 江戸末期の国学者 岩雲花香による天保2年の富士登山記です。道中の8日間の旅の様子を記したもので、その日数から「八日の日記」というタイトルが付けられました。旅の様子が多くの和歌とともに書かれており、当時の富士登山の様子がわかります。
K915-108-021-005
『富士三十六景甲斐御坂越』
『富士三十六景甲斐御坂越』画像

御坂峠(御坂町・河口湖町)は日本武尊がこの坂を越えて甲斐の国に入ったことが名の由来とされ、富士山の美しい展望から花水坂・西行峠(坂)とともに甲斐富士見三景と呼ばれました。

名所の風景を描きながらも、そこでの人物の営みを巧みに描き出した絵師らしく、峠の頂で突然開けた絶景に、立ち止まって雪化粧の富士を見上げる旅人の驚きが伝わってくるようです。

K915-108-021-018
『富士三十六景相州三浦之海上』
『富士三十六景相州三浦之海上』画像

三浦半島の先端付近から富士山を望む図で、海の向こうには江の島が見えます。富士山の裾野の雲が赤く染まり、漁船が港に帰る夕刻であることを示しています。

上から見た視点で、海岸線を高めの位置に設定し、二艘の船に乗った人々が手前にごく小さく描かれることで、縦絵の構図の中に穏やかな海の広がりが表現されています。

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