左上枠画像
名著・貴重書/江戸幕府旧蔵の和漢書
デジタル葵文庫 葵文庫サイトマップ 右上画像

 

(1)和書 4

AJ33
(イギリス・リューテーナントコネル・マクドウガル撰)
渡部一郎訳 柳河春三閲
『陸軍士官必携』 5巻5冊
1862年倫敦[ロンドン]刊行 慶応3年丁卯[1867年]上梓
印記:箱館御役所、駿府学校、無尽蔵之印

タイトルペ−ジ
 
訳者自序の後半
タイトルペ−ジ
訳者自序の後半

 原書は英国サンホルスト兵学校の教官マクドウガルの著した“The Theory of War”1862(『戦争論』)である。
 本書は戦争の実例を理論的に分析した戦術書で、その内容は実践的な色合いが濃い。実戦の舞台となった戦地の地図を豊富に載せ、ナポレオンやフリードリッヒ2世の戦術も紹介している。
 訳者の渡部一郎(温)(わたべ いちろう)(1837-1898)は、開成所の英語教授職並まで勤めた。幕府の倒れたあと、一時静岡に移り、明治元年、沼津兵学校が開設されるとそこの英学主任、一等教授並に任ぜられた。「無尽蔵之印」は、渡部の沼津時代の書斎名である。なお「箱館御役所」の印記より、この本は箱館奉行所の旧蔵であったことがわかる。

 
左下枠画像
前ページへ
次ページへ
下枠画像
右下枠画像