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―館長のひとりごと― 平成27年10月

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10月26

 朝のひんやりとした空気が心地よく感じます。当館の周囲も落ち葉が目立ってきました。少しずつ秋の深まりを感じます。

 先週金曜日は、静岡新聞社で「しずおか新聞感想文コンクール」の審査会がありました。小中高合わせて約7,800点の応募があり、最終審査を行いました。僭越ながら委員長という役目でした。高い意欲と積極的な姿勢で応募された児童・生徒の皆さんが心を込めて書いたものを審査する難しさを感じるとともに、委員の皆様の様々な見方、考え方を伺うのは私の勉強になりました。結果の公表は12月上旬になるようです。

 24日の土曜日から「ふじのくに文化の丘フェスタ2015」が始まりました(11月8日まで)。これは、この地域の文化関連機関である当館、県立大学、県立美術館、埋蔵文化財センター、グランシップ、県舞台芸術センター(以上の6機関を総称して「ムセイオン静岡」と言います)が連携して行う秋のイベントです。当館でも、期間中、講演会や講座、特別展示を予定しています。27日からは読書週間も始まります。東静岡、草薙、谷田地域に是非おいでください。

 今週は、火曜日には小中学校の学校図書館関係の先生方の研修会が当館で開催されます。当館の子ども図書研究室等を知っていただく、好機会だと思っています。金曜日には、県図書館大会の最終運営委員会があります。来月9日の当日がいよいよ近づいてきました。800人を超す参加者があるようです。楽しみです。まだ参加受付は大丈夫のようですので、興味のある方は是非御参加ください。土曜日には、貴重書講座があり、「静岡県立葵文庫の大正と昭和」という演題で田中文雄様に講演していただきます。

 私事ですが、昨日は島田大井川マラソンに参加してきました。久しぶりのフルマラソンでしたが、天候にも恵まれ、楽しく走ることができました。とは言いながら、35キロ過ぎからは走ったり歩いたりでしたが。それなりの満足感もあり、帰り道に島田球場近くの駄菓子屋で食べたかき氷がとても美味しかったです。今朝は駅から図書館まで、筋肉痛に耐えながら歩いてきました。

10月19

 コスモスの花をあちこちで見かけるようになりました。高く青い空とさわやかな風、秋本番といった感じです。

 さて、先週1516日は東京で開催された全国図書館大会に参加しました。1日目のシンポジウムでは、福岡県宇美町の町長さん(町立図書館が日本図書館協会建築賞表彰)、愛知県田原市立中央図書館の豊田館長さん、神奈川県立図書館の石原課長さんから、学校図書館との連携によって調べ学習に関わったり、老人施設への出前を行なったりなど、市町の図書館が町づくり人づくりに関わっている事例を伺うとともに、県立図書館は市町をどのように支援するかなどのお話を伺いました。

 2日目の午前の分科会は「公共図書館」。都道府県立図書館の使命や役割がテーマでした。いつも話題となることであり、今回も様々な考え方を聞くことができ勉強になりました。なかなか明確な答えが出ることがなく、突き詰めていくと、厳しい回答となる可能性も感じました。

 午後は「出版と図書館」。新潮社、偕成社、新星出版社、東京大学出版会の社長さん等から出版社の現況を伺った後、調布市立図書館の館長さんから図書館側の状況説明がありました。100人以上の参加者があり、興味を持っている方の多さに少し驚きました。特に文芸書の出版については、図書館における多数の複本購入が経営に少なからず影響を及ぼしていること、文芸書の売上げは作家の次の作品の創作を支えるものであることなどが話され、図書館と書店とが連携して読書を盛んにし、出版界を支えていく大切さを感じました。文芸書出版の裏側を垣間見るとともに、作家が生活できなければ本自体がなくなってしまうこと、私たちは文化を支えたり、次代へ継承したりする責務があることなど難しい問題であることを再認識しました。

 当館職員も6人が参加しました(出張、休暇)。日ごろの業務から学ぶことは勿論大切ですが、日常から離れた場に行き、様々な考え方や優れた事例の話を伺ったり、他館の職員の方と交流したりすることも、元気の素となります。

 18日には、県立大学で「ふじのくにブックレクチャー」を実施しました。これは県教育委員会が推進している「読書県しずおか」構築のための事業であり、大人の読書活動を推進するものです。併せて今回は、徳川家康公顕彰400年記念、及び当館の創立90周年記念も兼ねての開催でした。静岡大学名誉教授 小和田哲男先生から徳川家康の読書遍歴についてお話いただき、約400名の参加がありました。多くの方が熱心に耳を傾けられる光景を見ていて、開催して良かったとうれしく思いました。

10月13日

 この土日、私の住んでいる地域は秋祭り、各地区で山車の引き回しがあり、太鼓や笛の音があちこちから聞こえていました。

 今月からインターネット予約・市町立図書館受取りサービスの先行導入を始めたわけですが、先週の水曜日、約70冊を発送しました。上々の滑り出しかと思います。試行後生じた諸課題を解決しながら、来年度からの本格実施につなげていきたいと思います。

 先週の水曜日だと思っていた御前崎市立図書館の「手づくり絵本コンクール」の審査会ですが、私の勘違いで火曜日でした。そのため、大幅に遅刻してしまい関係者に御迷惑をかけてしまいました。審査会では、小学生の低学年から中学生、そして大人まで多くの作品があり、迷いましたが楽しいひとときでもありました。初めての試みだったようですが、これからも継続されていくことを期待しています。

 10月15日から21日まで新聞週間です。先週から今週にかけて、審査を依頼されている「しずおか新聞記事感想文コンクール」の小中高の児童生徒の作品を読んでいます。新聞を取らないお宅や新聞を読まない若者が増えている話をよく耳にし心配していましたが、戦後70年の特集、選挙権年齢の引き下げ、人口減少、環境問題、原発の再稼働、いじめや不登校など様々な記事についての作品を読んでいると、少し安心しましたし、学校に戻ったような気分になりました。

 今週15~16日には東京で全国図書館大会が開催されます。自分に刺激を与えるために休暇をいただき勉強してきます。2日目の分科会では午前は「公共図書館」、午後は「出版と図書館」を選びました。

 18日の日曜日には、お隣の県立大学の大講堂をお借りして、当館創立90周年記念事業として、静岡大学名誉教授 小和田哲男先生の講演会を開催します。演題は「本を読んで天下を取った家康」です。家康はどういう時にどのような本を読み、それをどう活かしていたのでしょうか。興味津々です。

 ふだん児童書を読むことはほとんどない私ですが、先週「ミオよ、わたしのミオ」を読みました。「長くつ下のピッピ」でおなじみのリンドグレーンの作品です。ある大学の先生のお話を伺っている中でこの本が出てきたので、当館の子ども図書研究室に行ってみると所蔵されていました。こういう時、図書館は便利だとつくづく思いました。
 

10月5日

 土日の日中は暑さを感じましたが、今朝は秋風とともに上着がほしいくらいの涼しさでした。昼休みの裏山の散歩もいつのまにか汗をかかなくなっています。

 先週月曜日には、岩手県大槌町で森の図書館や風の電話ボックスを整備し、心のケアや子どもたちの感性を育むことをライフワークにしている佐々木格さんのお話を伺いました。何でも早急に結論を出そうとする現代の風潮に対して、見えないものや聞こえないものを大切にすることによって感性や想像力を豊かにしていこうとする姿勢に共感しました。上藤美紀代さんの「風の電話」の詩の朗読も素敵でした。

 土曜日には、静岡読書指導講演会に参加し、松居直氏、和氏父子の講演を拝聴しました。和氏はいくつかの児童文学を紹介しながら、子育ての持つ意味、乳幼児との関わりによって親が人間として育つことなどをお話しされました。今年89歳の直氏は御自分の人生を辿りながら、生きることの意味、言葉と生きる力、その言葉を身に付けることと絵本の関わりについてお話しされました。いいお話だったのですが自分の子育てに活かすことができないのを残念に思いました。

 今週水曜日には、御前崎市立図書館が主催する手づくり絵本コンクールの審査会があります。初めての経験であり、不安ですが楽しみでもあります。

 現在当館では、「静岡県の哺乳類」の展示を「ふじのくに地球環境史ミュージアム」等と連携して開催しています。本県に生息する哺乳類の剥製標本を御覧になれます。11日(日)にはフロアレクチャーも行われます。

 業務外ですが、先週の休館日に職員のボーリング大会を行いました。我がチームはエース不在でしたが4人全員が平均してそこそこの点数を出し、おかげでトップ賞でした。昨日の日曜日には奥秩父の瑞牆山(北杜市)に登ってきました。独特の岩峰で少し難儀しましたが天気に恵まれ頂上から四方の眺めを楽しめました。明日はたぶん筋肉痛です。