*************************************************************** 子ども読書情報 ***************************************************************  ┌────────────────────────┐ 1.│この冬、映画化される児童文学作品について │  └────────────────────────┘   ★「THE POLAR EXPRESS」 この作品は1985年アメリカで出版されました。作者はクリス・ヴァン・ オールスバーグ。カルデコット賞も受賞しています。日本語に訳された絵本は 1987年に村上春樹氏によって邦訳、河出書房新社から出版され刷を重ねて います。「ジュマンジ」「ザ・スーラ」も彼の作品で、その他、10作以上が 邦訳されています。  アメリカではモーリスセンダック以来の、もっとも才能豊かなアーティスト との評価も受けています。  お話は、友達から「サンタのソリの鈴の音なんか聞こえてくるはずない」 「サンタなんて本当はいない」といわれた少年が、鈴の音が聞こえてくるのを じっとベッドの中で待つところからスタートします。そしてサンタの不思議な 国へ。その年の一番初めのクリスマスプレゼントは、主人公の少年へのソリの 鈴。ところがその音は、大人には聞こえない…。  お話の最後に、大人になった主人公の少年は言います。「僕はもうすっかり 大人になってしまったけれど、鈴の音はまだ聞こえる。本当に信じていれば、 それはちゃんと聞こえるんだよ。」 ★「ハウルの動く城」  これは、イギリスの作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズの作品です。彼女 の作品は、佐竹美保さんのイラストでここ数年、何作も日本でも出版されて います。大魔法使い"クレストマンシー"のシリーズが有名です。  ジョーンズ氏はトールキンに師事し、ファンタジー作品を多く送り出して います。  お話は、しっかり者の長女「ソフィー」が90歳のおばあさんに、魔法で 変えられてしまうところから始まります。ちょっとおかしな洒落者の魔法使 いハウルと出会い、一緒に暮らし始め、とんでもない魔女との戦いを経て…。  映画監督の宮崎氏は「動く城」に魅力を感じ映画化したということです。 映画と原作を比べてみるのも、おもしろいかもしれません。