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■第120回目は 伊豆の国市立図書館 市川 舜 さん です。■ |
1 『猫はこうして地球を征服した 人の脳からインターネット、生態系まで』 (アビゲイル・タッカー/著 インターシフト 2018年) 『ねこ』は日本で最も人気のあるペットの一つ。Twitterには日々たくさんの画像が投稿され、youtubeではネコの様子を撮影した動画が100万回再生を突破しているというのも珍しくありません。まるで猫が世界を征服しているようにもみえます。 「猫はこうして地球を征服した」では、猫が地球を征服するためにどのような特徴を獲得していったのか、どのように地球を征服していったのかについて考察されています。この本を読むと猫が様々な戦略を実行し、ほんとうに地球を征服してきたかのように見えてきます。猫好きの人が読むと猫に対する印象が変わってしまうかもしれません。猫が席巻しているこの世の中を、違う角度からとらえた興味深い1冊です。 2 『没頭力 「なんかつまらない」を解決する技術』 (吉田 尚記/著 太田出版 2018年) みなさん、最近何かに没頭したことはありますか。 私のように、子供のころは好きなことに没頭して時間があっという間に過ぎてしまったけど、最近は何をやっても長続きしない、つまらないと感じる人も多いのではないでしょうか。そんな方には「没頭力」をお勧めします。 この本では、没頭というテーマで、ニッポン放送アナウンサーの著者吉田尚記さんと生放送でのコメントのやり取りがテンポよくまとめられています。また、著者が考える没頭するための条件、没頭するための技術についても細かく書かれています。意識して没頭することができたらなんかつまらない日常を打開することができそうですよね。 3 『炎上とクチコミの経済学』 (山口 真一/著 朝日新聞出版 2018 年) ここ数年でインターネット、スマートフォンが爆発的に普及しました。Twitterやyoutubeといったソーシャルメディアが生活の一部となり、好きな情報だけを獲得し、自分の思っていることを発信できる社会へと変貌を遂げました。商品購入においては、消費者レビュー(いわゆるクチコミ)が大きな影響を与えるようになり、販売促進の一部分を占めています。企業にとってはレビューをしたくなるような派手なものや、ユニークで注目を集めることができる商品であれば消費者が勝手に情報発信してくれるわけですから、これを使わない手はありません。 その一方で、「炎上」という問題も発生しています。常識では考えられないような行動をとってしまったために炎上するケースがほとんどですが、つい何気なく発信してしまった情報が炎上を招いているケースも多分に見受けられます。ソーシャルメディアを利用して事業拡大を狙う企業にとって注意しなければならないのがこの「炎上」です。 「炎上とクチコミの経済学」では、炎上とクチコミの基礎知識から誤解されていること、予防・対策マニュアルまで網羅されていて、これからソーシャルメディアを利用して事業を拡大したい、注目されたいけど炎上したくない人には教科書となる1冊と言えるでしょう。 次回は 御殿場市立図書館 土屋 美貴 さん 山ア 剛史 さん 熊倉 みどり さん です。 |