図書館員の棚から3冊(第101回)(2018/01/12)

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図書館員の棚から3冊(第101回)(2018/01/12)


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図書館員の本棚拝見!
このコーナーでは、あなたの町の図書館員が本や雑誌、漫画を御紹介します。
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■第101回目は 浜松市立中央図書館の 鈴木 美音子さん です。■

 
1 『ピーターパン』(岩波少年文庫) 
    (J.M.バリ/作 厨川圭子/訳 岩波書店 1954年)


 小学生のころ両親に買ってもらい、それから何度も繰り返し読んだのを覚えています。ただ、私の書棚にあったのは、別の出版社のものであったように記憶しています。

 私が大好きだったのは、少女ウェンディと弟のジョン、マイケル、そしてピーターパンと妖精ティンカーベルとが空を飛んでネバーランドへ向かう場面。自分もいつか魔法の粉で空を飛べるようになるかも…と夢見ていたのかもしれません。

 今回、久しぶりに本を開いてみました。幼かったあのころに感じたワクワク・ドキドキ感をもう一度感じることができ、改めて、その世界観に浸ることができました。

 夜、窓を開けて風がカーテンを揺らしたら、ピーターパンがティンカーベルと一緒にやってくるかもしれない。今夜試してみたい気分です。



2 『ゆうかんな女の子ラモーナ』(ゆかいなヘンリーくんシリーズ9)
    (ベバリイ=クリアリー/作 松岡享子/訳 
     アラン=ティーグリーン/絵 
学習研究社 1976年) 

 昨年、学校から今の勤務先に赴任して、初めてこの本に出会いました。9月に1年生になり、学校へ通えることを心待ちにしている勇敢で恐れを知らない6歳の女の子、ラモーナ・クインビー。

 教師をしていると、教室の中では日々、大小さまざまな事件が起こります。友達とのちょっとしたけんかも、家で起こったことを引きずって学校へ来た神妙な表情も、今日の夕方起こる楽しいことを待つうきうきした気持ちも…。すべてがこのラモーナのお話に散りばめられていました。大人になって自分が忘れかけていた子どもならではの思いも、ラモーナによって思い出させてくれた気がします。

 主人公ラモーナは6歳、小学1年生の女の子ですが、私が教師としてこれから新しく出会う子どもたちに、ぜひ紹介したい一冊、いやシリーズです。


3 『根っこのえほん 1 おいしい根っこ』
    (中村明正/編著 大月書店 2016年)
    

 「なんて魅力的な!」この本を初めて手に取ったときの私の感想です。中を開くとさらにワクワク感が増してきました。

 サツマイモ・ジャガイモ・ダイコン・ニンジン…どれもおなじみの野菜ですが、改めてその地中での様子を見ると、それぞれの植物としての工夫や秘密が隠されていることに気付かされました。

 サトイモ・ゴボウ・ラッカセイ…それぞれが付ける黄色や紫色の花は恥ずかしながら直接見たことがありません。

 『根っこの本』は全5巻。他にも野菜の根っこ、フルーツの根っこ、水中にのびる根っこ、大きな木の根っこが揃っています。

 命のつながり、命の営みについて改めて考えさせられる本です。


 次回は 伊豆市立土肥図書館の 藤井 郁代 さん、伊豆市立中伊豆図書館の 伊郷 美恵 さん、伊豆市立天城図書館の 月出 真理子 さん です。

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