江戸後期・明治初期の歴史/資料解説
葵文庫

 

G035-10
[ Noel Chomel 原著 Chalmot 蘭訳 「Huishoudelijk Woordenboek 」]

 フランス人牧師ショメ−ル(1632-1712)が編纂した家庭用百科事典のオランダ語版。フランス語版原著の初版は1709年に刊行された。オランダ語版は1743年に2冊本としてアムステルダムで出版された。訳者はシャル(1730-1801)。
 刊行年の違いにより2冊本、7冊本、9冊本等がある。当館所蔵本は、1768〜1777年に逐次刊行された7冊本で「静岡学校」「静岡師範学校」の印記がある。
 タイトルに「一般家庭・博物・道徳・技術事典」とあるように、内容項目は広範囲で実利・実用面からの記事が多い。江戸時代においても需要が多く、オランダへ10部ほど注文したという記録が残っている。佐久間象山も40両で購入し大いに得意になったといわれる。

<参考文献>

    035-3 「厚生新編」(索引)(菊池俊彦編 恒和出版 )
    (当館所蔵の「厚生新編」稿本の影印本)
    402.1-8-3 「日本洋学史の研究 III」
    215.9-5 「厚生新編訳述稿」(板沢武雄 「日蘭文化交渉史の研究」所収)
    031-スキ「江戸時代西洋百科辞典 〜「厚生新編」の研究〜」 杉本つとむ編

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