江戸後期・明治初期の歴史/資料解説
葵文庫

 

AF206
[「仏語明要」(ふつごめいよう) 村上英俊編 元治元年(1864)]

 村上英俊(1811-1890)が編纂した我が国最初の本格的な仏和辞典。全4巻で総語彙数は35000余。右綴じ横書きで、アルファベット順に語彙を配列し、品詞の区別、動詞の活用などの面で、村上が以前に編纂した「三語便覧」(さんごびんらん)「五方通語」(ごほうつうご)などの辞典に比べ大きな進展が見られる。
 慶応3年(1867)、村上は開成所を退き「達理堂」というフランス語塾を開き、「仏語明要」を含め全ての著作を「達理堂」の名で刊行している。
 当館は、全4巻の完本を7セット所蔵している。「駿府学校」の印記はあるが、幕府の旧蔵機関を示す印記はない。

<参考文献>

850-101 「フランス語事始〜村上英俊とその時代〜」(富田仁 NHK)
850-19 田中貞夫「幕末明治初期 フランス学の研究」(国書刊行会)
850-タナ 田中貞夫「幕末明治期におけるフランス学者の研究」(創価大学一般教育部論集 第1号)


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