江戸後期・明治初期の歴史/資料解説
葵文庫

 

290-3-131
「漂流民津太夫帰国航路世界図」(上図)
    27×39.7cm 木村芥舟旧蔵
 文化元年(1804)、ロシアの使節レザノフが長崎へ来航した時、仙台の漂流民津太夫らが送還されたが、この世界図には、その時の航路が記入されている。当時としては珍しいメルカトル図法である。大槻玄沢(おおつきげんたく)が聴取してまとめた「環海異聞」(かんかいいぶん)の序例附言に、「本船日本渡海の海路、右の世界図中に、別に朱線を引き、日暦を記せり」とあるが。その模写であろう。

<参考文献>

    290.9-146「江戸漂流記絵集」第6巻所収「環海異聞」石井研堂 日本評論社


漂流民津太夫帰国航路世界図
漂流民津太夫帰国航路世界図