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葵文庫概要/解説(参考資料)
葵文庫

 

[外国方](がいこくかた)

 安政5年(1858)幕府の外交をつかさどる役職として外国奉行が設置された。この外国奉行とその支配する役職(支配組頭、支配調役など)とをもって「外国方」という部局が形成されたといわれる(吉川弘文館「国史大辞典」)。

 しかしながらその一方では、「幕府、外国奉行(外国方)に翻訳員を置く」(「日本洋学編年史」安政6年6月)、「大島惣左衛門箱館方ニ転ス」(「日本教育史資料」7「蕃書調所起源考」文久2年3月17日)などの用例を見ると、当時奉行を「−−方」と呼ぶことが一般化していたと推測される。 こうしたことから、外国方を外国奉行と同義と解して差し支えないと考える。

<参考文献>

210.3-41「国史大辞典」(吉川弘文館)
402.1-28「日本洋学編年史」(大槻如電原著 佐藤栄一増訂、1965年)
372.1-122 「日本教育史資料」7「蕃書調所 起源考」
215-96「校訂江戸時代の制度の研究」(松平 太郎、進士慶幹校訂、1971年)

 
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