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リレーエッセー(第196回)


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リレーエッセー(第196回)

「こんな図書館にしたい」「私の出会った図書館員」「心に残るこの1冊」など、図書館員の“おもい”をリレー形式で紹介していきます。

■第196回目は  静岡県立中央図書館 石間 ゆかり  さんです。

 
 事務職員として各所を異動している私にとって、勤務地が「図書館」と聞いた時、驚きと不安しかありませんでした。恥ずかしながら社会人になって1冊も本を読んでいないという、本とは程遠い生活をしていました。本は嫌いと思っていたのも事実です。
 そんな私でしたが、昨年度行われた大人の読書推進事業は、実は私自身への読書推進となりました。
 その中で、私はある本との運命的な出会いがありました。「2013本屋大賞」を受賞した大人気作家、百田尚樹さんの『永遠の0』です。ここまで引き込まれ、感動する本に初めて出会いました。これまで読んだ本の数が少ないというのもあると思いますが…。借りて読んだ本でしたが、手元に置いておきたいと思い、購入してしまった程です。
 このことを通して私自身忘れていたことに気付かされました。それは、自分は本を読むのが嫌いではなく、ただ、どんな本を読みたいのかわからない、その機会がない、ということです。大人の読書率が低いと言われていますが、まさに私のような人が多いのではないでしょうか。
 本を読む事で、その本の中の世界を体験することができます。それが人生経験の一つになります。さらに自分の成長にもつながるのだと思います。
 読書好きで本の良さを知っている方にとっては、何をいまさらと思われるかもしれませんが、私にとっては大きな成長となった1年でした。
 本を読まない人の気持ちが分かることを強みに、今年度も図書館員として読書推進に邁進していきたいと思います。
 
       次回は 静岡県立中央図書館 眞子 みな さんです。 

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