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2014年3・4月の貴重書展示

幕末対外交渉史2 欧米編

AE247画像

AE247 『Annual Report of the Chamber of commerce of the State of New York, for the year 1858』

嘉永6(1853)年、浦賀に来航した黒船は、当時の日本人に大変大きな衝撃を与えました。鎖国政策により海外事情をほとんど知らない日本人にとって、海外との出会いは、今までの価値観を大きく変えるものでした。

当時の日本人の中には、諸外国と触れて、その後の日本を大きく変えた人物もいます。例えば、黒船来航の翌年、万延遣米使節の目付役としてアメリカに派遣された小栗忠順は、帰国後、日本の近代化を次々に進め、司馬遼太郎から「明治の父」と評されるほどの活躍を見せました。また、この使節には咸臨丸で同行した、若き勝海舟、福沢諭吉の姿もありました。彼らも、この渡米体験に大きな影響を受け、その後の日本を大きく変えました。当館では、この時、アメリカから日本へ寄贈された図書を10冊所蔵しています。

他に海外渡航を経験した日本人として、上海のイギリス租界で衝撃を受けた高杉晋作や、海外留学をした伊藤博文、新島襄、榎本武揚などが有名です。

今回の貴重書展示では、これら幕末の欧米関係の貴重書を展示します。

展示期間・場所

期間 3月1日(土)~4月28日(月)
場所 静岡県立中央図書館 閲覧室 貴重書展示コーナー

展示資料一覧

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書名等 画像 略説
AE247
『Annual Report of the Chamber of commerce of the State of New York, for the year 1858』(ニューヨーク州商業会議所年報1858年版)
AE247画像 万延元年(1860)の遣米使節団の際に、およそ500冊の図書が使節団に寄贈されたといわれています。葵文庫には10余部が所蔵されており、これはそのうちのひとつです。表紙に日章旗が印刷され、その下に「To the Embassy from Japan」の金文字が入っています。
AJ13
『亞墨利加紀行』
『亞墨利加紀行』画像 遣米使節団に随行した小栗忠順の従者の一人による日誌の写本です。1月18日の乗艦から9月27日の横浜沖到着まで、世界各地の景色や風俗や動植物などが挿し絵とともにユーモラスな筆致で描かれています。
Q293-3
『御用留(写本)』
『御用留(写本)』画像

慶応3年、幕府はパリ博覧会参加を決め、将軍の名代として徳川慶喜の弟、民部大輔清水昭武一行を派遣しました。

本書は使節一行の渡船準備、諸手続、往復書簡、航海中及び滞仏中の日記等を集めたもので、一行中の人の筆と考えられます。

Q293-4
『御書翰(写本)』
『御書翰(写本)』画像 本書はパリ万国博覧会の使節一行が渡仏したとき、使臣が往復した書信の控えです。2通の英文書簡を含む86通が収録されています。
K406/39
『第1回遣米日本使節図絵』
『第1回遣米日本使節図絵』画像

万延元(1860)年の遣米使節の一行について報じたアメリカの新聞の複製です。

アメリカの新聞は「FRANK LESLIES ILLUSTRATED NEWSPAPER」(1860年6月2日付)であり、使節団のアメリカでの様子を報じる多くの絵が描かれています。

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